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新潟県公立高校一般選抜入試まで
こんにちは、KATEKYO学院 燕校です。いよいよ夏本番を迎えます。“暑い夏”、勉強にも“熱い夏”となることを期待したいところです。
さて、あらためて新潟県公立高校入試について説明していきます。中学3年生の皆さんも、将来、高校受験を控えている方もご覧いただければと思います。KATEKYOは、高校受験に限らず、中学受験や大学受験など、常にアンテナを張って生徒さんや保護者様へ情報を提供しています。また、相談なども行いながら、常に一人の生徒さんを"志望校へ合格させたい”、という強い思いを持って指導にあたっています。これからの受験に向けて皆様の参考となれば幸いです。
令和2年度 県央地区受験動向
さて、昨年度(令和2年度)新潟県公立高校入試における、ここ県央(加茂・燕・三条)地区の高校の動向としては、三条高は2年連続1.20倍を超える高倍率でした。巻高は1次倍率が1.40倍と例年になく高く、志願変更で38名減少したものの、それでも1.26倍の高倍率となりました。三条東高は平成27年度以外、過去10年すべて1.00倍を超えています。県央地区において1.00倍を割った高校は、県央工業・加茂農林・吉田高・分水高でした。令和3年度入試では、加茂農林・吉田高・三条東高の3校が1学級減の募集となります。エリアの中学3年生人口をもとに、およその学級減が決められますが、他エリアからも入試にくるわけですから激戦となることも想定できます。中堅高校以上、県央地区の普通科高校は毎年1.00倍を超えるのが通例です。受験は待ったなしです。1分1秒でも早くから机に向かい、残された時間を有効に使うことが求められます。以下、新潟県公立高校の入試制度を説明していますので、ご覧ください。
1.新潟県公立高校入試の概要
公立高校入試の選抜区分には、特色化選抜、一般選抜、と二次募集の3種類があります(※二次募集は一般選抜で定員に満たなかった学校・学科のみ実施)。それぞれの選抜区分において、用いられる合格判定資料は、【資料1】の通りで、「調査書」とありますが、これに内申点が記載されることから、一般的に「内申書」と呼ばれています。
【資料1】 公立高校の選抜区分と合格判定資料
選択区分 | 特色化 | 一般 | 二次 |
試験日 | 2月8日(月) | 3月4日(木) | 3月22日(月) |
調査書 | 〇 | 〇 | 〇 |
学力検査 | 〇 | 〇 | |
面接 | 〇 | △※1 | 〇 |
学校独自検査 | △※2 | ||
ほか | ※3 | ※3 |
2.内申点の決まり方
【資料1】からも分かる通り、「調査書(内申書)」は、どの選抜区分でも合否判定資料であり、〝とても重要である〟と言えます。そして、この調査書に記載される「内申点」は、〝とてもとても重要〟です。
内申点の決定方法ですが、以下の通りです。
・各教科を5段階評価 |
ここで注意すべきことは、以下の2点です。
まず、「5教科」も「実技4教科」も、5段階評価ですから、「5教科の通知表だけ頑張ってさえいればいい」ではありません。実技教科(音・保体・美・技家)は、技術や美術などの作品評価はもちろんのこと、授業態度や課題などの提出状況・提出期限によっても成績がつけられるケースも多いため、しっかりと取り組まなくてはなりません。 そして次に、各学年をそれぞれ評価するということです。1年生から3年生までの各学年の成績が同等に評価されますから、中学校入学と同時に高校受験は始まっていると言えます。巻高校を希望の場合、3年間の内申点合計は「おおむね100点以上」が必要です。他方、内申点が不足していても3月の一般選抜で内申不足分を上乗せした得点を獲得すれば問題はありません。
3.公立高校の特色化選抜
特色化選抜は、一部の学校・学科で定員の10%を上限に実施されます。「スポーツ・文化・科学分野の活動等に秀でた実績がある生徒」や、「各高校の特色ある教育推進の中心的役割を担える生徒」が対象です。対象となる基準や出願要件は、高校ごとに設定されます。学校外での実績も対象になりますが、出願に当たっては中学校長からの実績証明が必要になります。活動の種類のうち、スポーツは以前の特別推薦の名残がありますが、【資料2】のように、文化活動と科学については、各高校の特色が大きく反映されています。また、特色化選抜では、全員に個人面接が課されます。その他の検査も課される学校・学科とその内容は、【資料3】の通りです。
【資料2】特色化選抜の活動の種類と内容
種 類 | 種 目 |
スポーツ | 陸上、水泳、野球、バレーボール、サッカー、バスケットボール、ラグビー、ソフトテニス、ハンドボール、水球、卓球、ホッケー、スキー、レスリング、柔道、相撲、剣道、ボクシング、自転車、カヌー、ボート、器械体操、ウエイトリフティング、アーチェリー |
文 化 | 音楽 |
科 学 | 科学、ものづくり・木工、ロボット、コンピューター、自然科学の研究、海洋・水産 |
【資料3】特色化選抜における面接以外の検査
種 類 | 高 校(学科) |
実 技 | 新潟中央(音楽) |
PRシート | 新潟西(普通)、吉田(普通)、八海、 上越総合技術(工業) |
4.公立高校の一般選抜「学力検査」
⑴配点
全日制は各教科100点、5教科(国数英社理)で500点満点です。定時制は3教科(国数英)300点満点です。
⑵傾斜配点
「傾斜配点」とは、特定教科の満点を200点とするものです。【資料4】の通り、全10学科が採用しています。なお、傾斜配点教科数が1教科であれば合計点は600点満点に、2教科であれば700点満点になります。傾斜配点教科は、特に高得点をマークできるようでなければいけません。5教科全体的な高得点の中でも、特に理数系教科で満点を狙うほどの気持ちが必要です。一方で、ケアレスミスなどによる得点ダウンも2倍になるため、慎重に解くことも要求されます。県央地区の高校においては、傾斜配点を採用している高校は1校もありません。
【資料4】傾斜配点教科を設ける高校・学科
傾斜配点教科 | 高 校(学科・コース) |
数学・理科 | 新潟・長岡・高田・新発田(すべて理数) |
数学・英語 | 新潟中央(学究)、新潟南(理数) |
数 学 | 国際情報(情報科学) |
英 語 | 新潟商業(国際教養)、国際情報(国際文化) |
英語・国語 | 新潟中央(音楽) |
⑶第二志望を認める学科
【資料5】の通り、全日制の高校の中には、「第二志望」を認める学科があります。新潟南(理数)を例にすると、第一志望を理数コース、第二志望を普通科として出願できます。この場合、理数コースが不合格でも、普通科で合格となるケースがあります。
【資料5】第二志望を認める学科
第二志望を認める学科 ※( )内は第一志望とする |
新潟(理数)、新潟中央(学究)、新潟南(理数コース)、新潟工業、新潟商業、新津工業、長岡(理数)、長岡商業、高田(理数)、新発田(理数) |
⑷公立高校一般選抜の「学校独自検査」
令和2年度入試まで、正徳館高を除く全ての学校で実施されてきた「学校独自検査」ですが、学校の独自性を高める方向へ改めるという方針から、現段階(2020年6月)では、18校が独自検査を実施となっていますが、筆答検査については、学校ごとに独自のものになるのか、共通のものを使用するのかはまだ発表はありません。いずれも倍率が高く、受験生の学力も拮抗する高校・学科なので、筆答検査の良し悪しが合否に大きく影響しそうです。
また、上述18校のうち3校で実施予定のPRシートの配点はまだ発表されていません。秋には正式に新潟県教育員会より発表が出ますので、今後の動向に注視していきましょう。
⑸令和2年度新潟県公立高校一般選抜志願状況
令和3年度募集学級数
県央地区(※新潟・長岡エリア一部高校含)を中心に掲載しています。
学校名 | 学科 | 募集 学級数 | 一般選抜 | 一般選抜 志願者数 | 倍 率 | R3年度 募集 学級数 | |||||||
新津 | 普通 | 6 | 240 | 232 | 0.96 | 6 | |||||||
新津南 | 普通 | 4 | 160 | 174 | 1.08 | 4 | |||||||
白根 | 普通 | 2 | 80 | 75 | 0.93 | 2 | |||||||
長岡 | 普通 | 6 | 240 | 294 | 1.22 | 6 | |||||||
理数 | 2 | 80 | 87 | 1.08 | 2 | ||||||||
長岡大手 | 普通 | 6 | 237 | 291 | 1.22 | 5 | |||||||
家政 | 1 | 39 | 58 | 1.48 | 1 | ||||||||
長岡向陵 | 普通 | 5 | 200 | 257 | 1.28 | 5 | |||||||
巻 | 普通 | 7 | 275 | 347 | 1.26 | 7 | |||||||
見附 | 普通 | 3 | 120 | 130 | 1.08 | 3 | |||||||
三条 | 普通 | 6 | 240 | 293 | 1.22 | 6 | |||||||
三条東 | 普通 | 6 | 240 | 277 | 1.15 | 5 | |||||||
吉田 | 普通 | 3 | 118 | 110 | 0.93 | 2 | |||||||
分水 | 普通 | 2 | 78 | 55 | 0.70 | 2 | |||||||
加茂 | 普通 | 4 | 160 | 190 | 1.18 | 4 | |||||||
加茂農林 | 農業 | 5 | 200 | 162 | 0.81 | 4 | |||||||
県央工業 | 工業 | 4 | 158 | 144 | 0.91 | 4 | |||||||
三条商業 | 総合ビジネス | 4 | 160 | 182 | 1.13 | 4 | |||||||
巻総合 | 総合 | 5 | 195 | 248 | 1.27 | 5 | |||||||
赤字:学級減となる見込みの高校 | |||||||||||||
青字:1.20倍以上の高倍率高校 | |||||||||||||
ほとんどの県央地区各高校は1.00倍を超えた結果です。毎年、この倍率は予想がつくものではありませんから、受験勉強は常に1.00倍を超えるものとして取り組むことが大切です。また、公立高校を受験される生徒さんは、ほぼ私立高校を併願受験します。私立高校の受験システムはあたらめて掲載いたします。 | |||||||||||||
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